資源・エネルギー

《電力・ガス節約術》エアコン買い替えで商品券=丸山晴美 

 東京都では省エネ性能の高い機器を購入すると、商品券がもらえる制度もある。

古いエアコンは買い替えを

自治体の電力共同購入も一考=丸山晴美

 電気代やガス代の値上がりは今後、毎月続く可能性がある。東京電力の電気料金は、一般家庭で2021年1月と今年5月を比べた場合、34%も上がっている(図1)。節電の取り組みでは、やはり夏のエアコンの対策がポイントになろう。真夏の午後2時ごろの電力消費量ではエアコンが一番大きく、次が冷蔵庫、その次がテレビ、照明という順番だ(図2)。

 エアコンは設定温度の変更が最も手軽な節電手法だが、15年以上使っているエアコンであれば、買い替えをお勧めしたい。新製品は省エネルギー性能が高いのが一般的で、価格は高くなるが、人工知能(AI)を搭載して、自動的に省エネ、最適温度運転をしてくれる製品もある。煩雑な温度設定をしなくて済む。リビング用のエアコンだけ買い替えるのも一手だ。

 環境省のホームページの中に、「省エネ製品買換ナビゲーション しんきゅうさん」というサイトがある。これを参考にするのもよい。節電効果を自動で計算してくれたり、各社の製品を比較することもできる。一方、東京都では、省エネ性能の高いエアコンや冷蔵庫、給湯器を購入すると、申請すれば商品券とLED割引券がもらえる制度「東京ゼロエミポイント」がある。23年3月末まで実施しているが、予算の限度があるため早めに利用したい。

 照明をLEDに交換することもお勧めしたい。最近は、昔と違ってLED照明の価格がかなり安くなっている。照明は取り換えるだけで、普段通りに使っていても節電になるので効果的だ。家の中のシーリングライトをLEDにすることもポイントだ。

 節電で注意したいのは高齢者だ。例えば、エアコンの無理な節電はしないこと。家の中でも熱中症になる可能性があるので、猛暑なのに「我慢してエアコンを使わない」などとならな…

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週刊エコノミスト

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