労働力不足から外国人受け入れを広げる日本。ですが、その子どもたちの権利は十分に守られていません。解決の糸口は。
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就学不明・不就学の外国籍児 見えた「1万人」、フォローの課題
2023/4/22 17:01 1363文字小中学生の年齢になっても、学校に通っているか分からない「就学不明」の外国籍児は、全国で約1万人に上ることが2022年度の文部科学省調査で明らかになった。状況をつかんでこなかった自治体が家庭訪問などによる実態把握に乗り出したことで、最多だった初回調査の19年度から半減した。その一方、調査が進んだこと
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小中学校に通う年齢の外国籍児の1割弱が「就学不明」 文科省調査
2023/4/22 17:00 941文字文部科学省は22日、小中学校に通う年齢の外国籍児の1割弱にあたる1万677人が学校に通っているかが確認できない「就学不明」の状態で、学校に在籍していない「不就学」も778人見つかったと発表した。2021年度の前回調査と比べて確認が進み、就学不明の人数は減ったが、依然多くの子供が学校教育を受けられて
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外国籍の小中学生、なお1割が「不就学」「就学不明」 文科省調査
2022/3/25 17:00 1003文字文部科学省は25日、小中学校に通う年齢の外国籍の子どもの約1割にあたる1万3240人が、昨年5月1日時点で「不就学」やその可能性がある「就学不明」の状態だったと発表した。2019年度の前回調査から9000人以上減ったが、依然として多くの子どもが学校教育を受けられていない恐れがある。日本語指導が必要
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「日本語指導必要」の20人に1人、特別支援学級に 説明不足の例も
2022/3/25 17:00 1242文字日本語指導が必要な公立小中学生の20人に1人が特別支援学級に所属し、高い在籍率にあることが文部科学省による初めての調査で明らかになった。文科省は「理由は分からない」としているが、外国籍の子どもたちを支援してきた人たちは「日本語指導が受けられることを理由に在籍を勧められるケースはある」と証言する。こ
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外国籍の子どもの就学拒否 10自治体「事例ある」 弁護士会調査
2021/8/19 19:33 861文字国内に住む外国人が増える中、外国籍などの子どもの公立小中学校への就学を拒否したことがある自治体が少なくとも10カ所あったことが関東弁護士会連合会のアンケート調査で判明した。同連合会は19日、「教育を受ける権利は外国籍の児童・生徒にも保障されている意味を自治体は理解する必要がある」として、文部科学省
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市立中が日本語教室を「出席」扱いに ベトナム人生徒が高校進学
2021/3/26 05:00スクープ 1763文字親が外国籍などの「外国につながる生徒」の学習を支援するため、横浜市立保土ケ谷中学校(生徒数913人)が2020年度、ベトナム人の男子生徒が民間の日本語教室で学んだ時間を出席時間として扱った。文部科学省によると「全国でも例のない先進的な取り組み」で、男子生徒は最終学年を「皆勤」し、今春、第1志望の高
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「苦しむ子に頑張れとは言えない。でも…」ミャンマー生まれ森崎ウィンさんのエール
2020/11/24 15:00深掘り 2203文字2019年4月に改正入管難民法が施行され、外国人の在留資格が拡大された。政府は20年6月、日本に住む外国籍の子どもに対する日本語教育について推進施策に法的根拠を与え、国や自治体に支援体制の整備を促しているが、学びの場には多くの課題が残る。幼くしてミャンマーから日本に移り住んだ森崎ウィンさん(30)
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外国籍の子どもたちが高校で学ぶ権利の保障を 日本学術会議分科会が支援を提言
2020/8/11 16:41 1330文字日本学術会議の地域研究委員会多文化共生分科会(委員長=竹沢泰子・京都大教授)は11日、外国籍の子どもたちが高校で学ぶ権利を保障することを求める提言を公表した。外国籍の子どもを巡っては改正入管法施行により増加が見込まれるものの、教育施策は地域間格差が著しいと分析。義務教育段階に比べて対策の遅れが目立
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外国籍の子どもに「障害」レッテル貼らないで ブラジル在住の臨床心理士が警鐘
2020/7/30 14:30 2818文字日本の公立小中学校で、知的障害がある児童生徒らのために設けられた「特別支援学級」には、外国籍の子どもが多く在籍する。文部科学省の調査では、在籍率は少なくとも日本人の2倍以上。ブラジル・サンパウロ市に住む臨床心理士、中川郷子さん(63)は「学校や家庭の環境にも問題がある。子どもに『障害』のレッテルを
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外国籍未成年「不就学・不就労」招く挫折の種はどこに 進学支援の現場から見た課題
2020/7/29 14:00 2798文字日本で暮らし、日本の義務教育を一定期間受けたとみられる外国籍の未成年(15~19歳)の8・2%が、中学卒業後に通学も仕事もしていない「不就学・不就労」となっていることが、毎日新聞が2015年の国勢調査を基に集計した結果で判明した。小中学校で学んでも、なぜ日本の社会に溶け込めないでいるのか。海外から
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友達として向き合ってくれた校長先生 サヘル・ローズさんに聞く日本語習得の日々
2020/7/28 14:00 2764文字日本語が話せないまま来日した外国籍の子どもが、学校や社会になじめずドロップアウトしてしまう事例は少なくない。1980年代のイラン・イラク戦争後の混乱から逃れ、幼くして日本に来た女優のサヘル・ローズさん(34)に、外国籍の子どもが「にほんでいきる」際に感じる苦悩を聞いた。【聞き手・成田有佳】 ――日
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「教育を受けさせないのは虐待」「就学義務、外国籍の子にも」 元文科次官・前川喜平さん
2020/7/27 16:00 2890文字外国籍の子ども2・2万人が学校に通っているか分からない「就学不明」となっている事態を受け、文部科学省は7月1日、地方自治体が就学促進のために取り組むべき施策を指針としてまとめ、全国の教育委員会に通知した。一方で、外国籍が就学義務の対象外であり続けるという現状は変わらない。元文科事務次官の前川喜平さ
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日本語指導が必要な児童生徒調査、20年度は見送り 新型コロナで文科省
2020/7/15 06:30 963文字新型コロナウイルスの感染拡大を受け、文部科学省は2020年度に予定していた日本語指導が必要な児童生徒に関する調査を見送ることを決めた。政府が6月に「外国人の子どものために日本語指導充実などの施策を講じる」との基本方針を閣議決定したばかりで、専門家は「日本語指導を必要とする子どもの実態がつかめなくな
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「外国籍の子に就学案内」「高校進学へ進路指導」…文科省が就学促進指針 教委へ通知
2020/7/3 19:17 920文字文部科学省は、外国籍の子どもたちの就学機会を確保するために地方自治体が取り組むべき施策を指針としてまとめ、全国の教育委員会などに通知した。市区町村に対し、小中学校の就学年齢にある日本人の帳簿「学齢簿」に、外国籍の子どもを載せて就学案内を出すよう求めたほか、高校進学を促進するために進路指導を充実させ
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外国籍の子「教育機会の確保不可欠」 日本語教師増員など求める 基本方針閣議決定
2020/6/23 18:14 1165文字政府は23日、2019年6月に施行された日本語教育推進法に基づき、日本に住む外国籍の子どもたちに日本語教育を推し進めていくための具体策などを定めた日本語教育の推進に関する基本方針を閣議決定した。同法は日本語教育の充実は国の責務だとして、法制上、財政上の措置を講じると定めており、基本方針で打ち出した
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外国人の子「学ぶ権利」 自治体に委ねられる就学促進 「善意」頼みに限界 格差の恐れも
2020/6/23 17:59 2317文字「すべての外国人の子どもの就学機会が確保されることを目指す」。23日に閣議決定された日本語教育の推進に関する基本方針には、義務教育の対象外である外国籍の子どもへの就学促進の必要性が明示された。国が外国籍の子どもの「学ぶ権利」確立の第一歩を踏み出したといえ、関係者の期待は高まる。ただし、日本語担当教
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日本語教育の推進へ基本方針を閣議決定 外国籍の子どもの就学促進など目指す
2020/6/23 10:38 383文字政府は23日、2019年6月に施行された日本語教育推進法に基づき、日本に住む外国籍の子どもたちへの日本語教育を推し進めていくための具体策などを定めた日本語教育の推進に関する基本方針を閣議決定した。同法は日本語教育の充実は国の責務だとして、法制上、財政上の必要な措置を講じると規定しており、基本方針で
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背景に言葉の壁、いじめや差別による自信の喪失…外国籍未成年の不就学・不就労
2020/6/3 21:52 2209文字日本で暮らし、日本の義務教育を一定期間受けたとみられる外国籍の未成年(15~19歳)の8.2%が、通学も仕事もしていない「不就学・不就労」となっていることが、毎日新聞が2015年の国勢調査を基に集計した結果で判明した。彼らは小中学校でどのような教育環境に置かれ、なぜ日本の社会に溶け込めないでいるの
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義務教育受けた外国籍未成年、不就学・不就労8.2% 支援団体「社会に居場所を」
2020/6/3 20:23 1465文字日本で暮らし、日本の義務教育を一定期間受けたとみられる外国籍の未成年(15~19歳)の8・2%(小数点以下第2位を四捨五入)が、通学も仕事もしていない「不就学・不就労」となっていることが判明した。毎日新聞が国の統計データを基に分析した。小中学校時代に適切な日本語教育を受けられず、長期間にわたって社
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「この子らに苦労させない」 いじめ、教師の無理解で進学諦めた日系3世の誓い
2020/5/18 06:00 1382文字「どうして太陽は他の星より大きいの?」。5歳の長男に聞かれ、言葉に詰まった。ブラジル出身の日系3世、アンドレアさん(28)は、中学時代から学校に通わず、町工場で働いた。景気悪化で「派遣切り」に遭い、苦労して探した再雇用の職も「中卒扱い」で限られた。「もっと勉強できる環境だったら……」。あどけない質
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