歴史書の棚
掲載記事 267件
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道路の変容から歴史の裏面をたどる視点に独自性 今谷明
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今回は、前近代におけるインフラ整備関係の著作を取り上げよう。金田章裕著『道と日本史』(日経プレミアシリーズ、1100円)は…
2024年4月19日
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自立外交のためにも国内政治の「戦後」を終わらせよ 井上寿一
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日本現代史に関連する二つの著作を紹介する。どちらもおいそれとは手を出せない。700ページ前後の大部である。価格も1万円に近…
2024年4月5日
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19世紀末の中国庶民生活を当時の“B級雑誌”を素材に活写 加藤徹
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歴史は立体的だ。大所高所から見渡す大局的な目線と、庶民の草の根的な目線の、両方が必要だ。 相田洋『中国生活(くらし)図譜 …
2024年3月29日
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ローマ「帝国」の芽生えをイベリア半島支配に求めた書 本村凌二
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なぜローマ人だけがあの巨大な帝国を築くことができたのか、誰もが興味をそそられる問題である。この大問題をめぐって、宮嵜(みや…
2024年3月22日
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三井文庫に勤める著者が三井両替商の実態を活写した渾身の一冊 今谷明
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近世の大坂は、北陸と西日本の米穀が集まり、その代金である貨幣も集中して“天下の台所”と称された一大経済都市であった。米市場…
2024年3月8日
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反自民はなぜ弱いのか 約30年の参与観察の記録 井上寿一
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内閣支持率が最低を更新して14%になった(毎日新聞の2月の世論調査)。「政治とカネ」の問題に起因していることは明らかだろう…
2024年3月1日
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過去を書くという「認識行為=歴史」の歴史がまた面白い 加藤徹
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今から2000年以上前、歴史家の司馬遷は、自分が生きた前漢の武帝の時代を書くため、太古にさかのぼって筆を起こし歴史書『史記…
2024年2月23日
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西欧中世の「書き写す」文化が写本に集積させた無名の個人史の豊かさ 本村凌二
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一昔前、大学生に化学の学習をさせるには「要点や化学式を黒板に書く」ことだと教師から聞いたことがある。ところが10年以上前か…
2024年2月9日
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古代から近世末に及ぶ陰陽道史の近来に例を見ない好著 今谷明
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陰陽道(おんみょうどう)は、大陸渡来の卜占(ぼくせん)(占い)の技術である。古墳時代後期には百済(くだら)経由で日本に伝来…
2024年2月2日
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21世紀最初の20年間の多様な日中関係を徹底検証 井上寿一
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2024年は内憂外患の年として始まったかのようである。元日の能登半島地震、翌2日の航空機事故、国内では天災、人災が連続して…
2024年1月26日