投資・運用

がんに勝つ薬 関連銘柄2 医療機器・AI 手術支援ロボ「ダビンチ」追う川崎重工業・シスメックス=繁村京一郎

手術支援ロボット「ダビンチ」
手術支援ロボット「ダビンチ」

【手術支援ロボット】

 がんの外科手術は開胸、開腹など身体の負担を伴うが、近年は身体にダメージを与えるリスク(侵襲性)をより抑える「ロボット支援下内視鏡手術」が普及している。2018年4月には、前立腺がん、胃がん、食道がん、直腸がんなど一気に12術式の保険適用が追加承認された。

 この分野はなんといっても、米インテュイティブ・サージカル社の手術支援ロボット「ダビンチ」の独壇場だ。日本ロボット外科学会によると、16年9月末時点の国内ダビンチ設置台数は237台、15年の症例数は1万3228件だった。その後に保険適用の範囲が拡大しているので、さらに増加していると見られる。

 ダビンチによる手術は低侵襲で入院日数も短い、とメリットが大きいが、課題もある。価格だ。最新モデルの「ダビンチX」は1・7億円で、保守点検や鉗子(かんし)など消耗品のコストを含めると、相当な数の手術をこなさないと採算が合わない。

残り2198文字(全文2596文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

6月6日号

上がる金&揺らぐドル 史上最高値への地殻変動16 米実質金利との逆相関 崩れた背景に中銀の買い ■村田 晋一郎/谷道 健太19 これで分かった! 「金」の基礎知識 Q&A ■池水 雄一 徹底展望 2023年末 金価格の見通し22 2300ドル 非民主的国家が買い増し 西側への不信で分断拡大 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事