投資・運用騒乱相場 ストラテジストの目

急落後の反転と景気後退突入で介護・中小型自社株買いに勝機=大川智宏

     2018年は、最後に世界的な株式市場の暴落という波乱が待っていた。筆者も含めた一部の弱気派には想定された事態の一つであったが、下落スピードの速さに08年に発生した金融危機を想起させる幕切れとなった。

     こういった状況で年末を迎えたことから、19年も楽観的な相場展開は期待できない。ここでは19年の世界の景気見通しを踏まえたうえで、具体的な投資アイデアを考えてみたい。大きく二つの段階を想定しているが、最終的に意識したいのはリスク回避に伴うマネーの逆流に備えた「徹底防御」の戦略だ。

     第1段階は、年始から想定される一旦の底打ち、反転である。今回発生した急落は、これほどの混乱であっても「調整相場」の一環だと見る。なぜなら、米国経済をはじめとした世界景気は依然として堅調であり、米国の雇用統計やISM製造業景況感指数などのセンチメント(心理)指標は18年末時点で、史上最高値近辺で推移している。足元で何らかの危機を引き起こす明確な兆候は見えないため、一旦は反転する可能性が高いだろう。

     過去を見れば、景気のピーク近辺での急落相場は何度か発生している。典型的な事例は、逆イールド(長短金利の逆転現象)発生後の市場の急落だろう。逆イールドの発生は、経済の鈍化懸念から長期金利が低下することで発生するため、しばしば調整相場を引き起こす。01年のITバブル期、05年以降のラリー(上昇)相場でも、逆イールドが発生したのちに相場は急落したが、その後に一旦は持ち直している。そして、一旦の反転以降…

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