マーケット・金融THE MARKET

長期金利 反転のきっかけ乏しい=門田真一郎

 主要国金利は世界経済減速懸念を背景に2018年11月から低下基調に転じていたが、同年末以降は、中国製造業PMIが50を下回ったことや、米ISM製造業指数の弱さを受け一段と低下した。12月半ば以降続く米連邦政府閉鎖や19年1月下旬に採決期限を迎える英国の欧州連合(EU)離脱を巡る不透明感も市場心理の重しとなってきた。

 海外金利低下を背景に円債市場は10年金利が一時マイナス化するなか、超長期国債の利回り曲線が大幅にブルフラット化している。米政策金利のFF金利先物市場は、19年の米連邦準備制度理事会(FRB)の一時利下げを織り込む水準まで調整するなど、やや行き過ぎのきらいはあるが、米経済指標が想定以上の下振れリスクを示唆している以上、大幅反転のきっかけは乏しい。円債市場は世界経済を見極めつつ、海外金利動向に振られ…

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