新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

投資・運用 負けない投資信託2019

テーマ型投信 「IT・EV」人気も短命? 毎月分配は根強いニーズ=前山裕亮

2018年の純流入額ランキング
2018年の純流入額ランキング

 2018年の投資信託(以下、ファンド)の動向を振り返ると、1年間の純流入金額の大きかったファンド上位20本のうち8本がテーマ型の外国株式ファンドであった。IT(フィンテック)、EV(電気自動車)やロボット、バイオ・ヘルスケアなどのテーマが人気を集めた。

消去法的な側面も

 テーマ型の外国株式ファンドが人気だった背景には、18年を通じて世界的に難しい投資環境であったことが関係していると考えている。昨年は、米国金利の上昇や米中貿易摩擦などの問題が金融市場の重しになった。そのため、米国金利の上昇による資金流出懸念のある新興国や金利上昇で価格が下落する債券やREIT(不動産投資信託)よりは堅調な先進国経済の恩恵をより受けやすい先進国株式が消去法的に好まれやすい環境だった。10月中旬までは新興国通貨や新興国株式などが大きく下落する中でも、米ハイテク株などが総じて好調だったことも追い風になったと思われる。外国株式の中でも、特に投資意義が分かりやすいテクノロジー系のテーマ型ファンドが売れた格好である。

 ただ、テーマ型ファンドが売れたといっても、人気テーマ自体は刻々と変化しており、投資家から注目を集めたテーマごとの寿命は短かったようだ。18年前半に特に売れたEV関連ファンドやロボット関連ファンドは、18年後半には失速し、売却された金額自体は少額であるが、売却超過に転じていた。さらに17年に人気を集めたテーマ型であるAI(人工知能)関連ファンドについても同様の傾向がみられ、18年は売却される傾向が…

残り1206文字(全文1855文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

12月3日号

経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事