相関低い資産を組み合わせ 「リスク管理型」も選択肢=篠田尚子
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世界経済の先行きが不透明さを増す中、2018年は日経平均株価が7年ぶりに前年末に比べて下落した。12年末のいわゆるアベノミクス相場開始以降では初の下落となり、この6年以内に投資を始めた投資家は特に不安に感じたことだろう。
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こうした中、18年は投資信託も運用面で苦戦を強いられた銘柄が多かった。表1は、純資産残高100億円以上のファンドを対象に、過去3年間の騰落率上位30銘柄をランキングしたものだ。国内中小型株式に投資するファンドのパフォーマンスが良好だったため、いずれも3割から10割上昇しているが、過去1年間では1銘柄を除き全て下落している。資産タイプ別に見ると、年間を通して堅調な推移を見せたのは国内REIT(リート)(不動産投信)のみ(表2)。日経平均株価が乱高下を繰り返した中で、東証REIT指数は安定した値動きを維持した。国内REITというと、相対的な利回りの高さが強調されるが、為替リスクの影響を受けにくく、日米株式との相関も低いため、資産分散効果に期待して取り入れるのも良い。資産分散の鉄則は、相関の低い資産を組み合わせることである。国内REITファンドの保有は、分散効果を体現できる良い例といえよう。
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週刊エコノミスト
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