米金利 上昇 良好な実体経済に再着目 再び3%台を試す展開に=殿岡直樹
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良好な景気に支えられた米国金融市場は、2018年末にかけて三つの逆風に見舞われ、急激な調整局面を迎えた。米中貿易摩擦による世界的な景況感の悪化懸念やグローバルなハイテク需要の一服感、そして中間選挙以降に生じた議会のねじれ構造が生んだ米政府機関閉鎖である。こうした逆風を受けたリスクオフ相場は米国株を直撃し、結果として米国債への需要を高め、米10年債利回り(長期金利)は急低下した。
先行きの見通しを考える上で重視すべきは2点ある、投資家のリスク許容度の回復と米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策正常化へのスタンスの変化である。足元では実体経済以上に資産価格が調整しており、投資家のリスク許容度は回復しづらいといえよう。19年前半については株安・債券高への警戒感がくすぶり続ける可能性がある。投資家のリスク許容度の回復には良好なファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を確認する必…
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週刊エコノミスト
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