経済・企業マーケット総予想2019

日本金利 低下 政策変更なく低位安定 後半は景気下振れ意識か=福本勇樹

 2019年の国内経済のファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)は、世界経済の減速懸念や原油価格が低位安定していることなどから、国内総生産(GDP)成長率予想や期待インフレ率に大幅な改善は見込みにくいだろう。

 また、日本銀行による追加緩和政策が限られており、金融政策に大きな変更も生じないと想定される。これらの国内要因から、日銀のバランスシート拡大は、ペースが緩やかになっているものの、今後も継続することで、長期金利の平均水準は18年後半の0・1%よりも0・03%程度低下方向に修正されると予想する。

 長期金利の変動は、主に米国の長期金利との連動性に起因するだろう。米連邦準備制度理事会(FRB)が市場に配慮する姿勢を見せたことで、18年12月末より始まった市場心理の悪化に起因した「行き過ぎた金利低下」は徐々に修正されよう。

残り291文字(全文653文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

6月6日号

上がる金&揺らぐドル 史上最高値への地殻変動16 米実質金利との逆相関 崩れた背景に中銀の買い ■村田 晋一郎/谷道 健太19 これで分かった! 「金」の基礎知識 Q&A ■池水 雄一 徹底展望 2023年末 金価格の見通し22 2300ドル 非民主的国家が買い増し 西側への不信で分断拡大 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事