中国 懐疑 目立つ景気減速の兆し 残る対策は少なく=梅原直樹
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米中通商協議が続くなか、2018年第4四半期(10~12月)後半に至り、中国で景気減速の兆しが目立ち始めた。
1月21日に発表された18年第4四半期の実質GDP(国内総生産)成長率は速報値で前年同期比6.4%と、第3四半期の同6.5%より0.1ポイント悪化した。
18年通年では6.6%と17年から0.2ポイント悪化したが、政府予想の6.5%前後には収まった。中国は、引き続き安定的な成長減速の流れのなかにあるが、今後の「貿易戦争」次第では、減速傾向が強まる懸念がある。
中国は、一党独裁の政治体制を強化しながら、やや攻撃的な外交姿勢を取り、国家が主体となって貪欲に先端技術を海外から吸収している。米国は、技術優位性が脅かされることに警戒感を強め、18年には明確に中国を安全保障上の脅威として捉えた。大きな国際環境の変化に直面し、習近平国家主席は自国内で技術開発の完結を目指し始めた。
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週刊エコノミスト
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