原油 上昇 需給引き締まれば1バレル=60ドル台に=伊藤敏憲
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原油相場が需給の裏付けがなく急変することは少ない。昨年10月から12月下旬にかけてニューヨーク原油先物取引市場で米国産標準油種(WTI、期近)が1バレル=76ドルから43ドルに急落した局面では、減少傾向にあった米国の原油在庫が増加に転じていた。背景にあったのは、米国の原油生産の拡大とガソリン需要の減少などだ。
米国の原油生産量は日量1100万バレル台で高止まりしている。シェールオイルの生産が拡大したためだが、油価が40ドルを上回っていれば、生産量が減少に向かうのは3月以降になると予想される。また、昨年12月に協調減産の延長で合意した石油輸出国機構(OPEC)加盟国やロシアなど主要産油国をみると、40ドル超では増産意識が働きやすい。
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