REIT リスク許容度示す「内需株」 投資家は悲観一色ではない=関大介
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日経平均株価が2万円の大台を一時、割り込むなど2018年12月下旬の証券市場を見れば、投資家が「リスクオフ」に転じたと考えられる。しかし、J-REIT(不動産投資信託)の価格動向を見ると、すべての投資家が必ずしも悲観的になっているとは見えない。
J-REITとは、不動産の賃貸収入を中心として不動産収益を投資家に還元する仕組みだ。制度上、実質的に法人税が課税されないため比較的分配金利回りが高い投資商品になっている。また、保有する不動産の大半は国内ものだ。つまり、為替動向に収益が左右されない「内需株」としての位置づけにもなる。
不動産賃貸収益は、収益安定性や利回りが高い投資商品であるが、J-REITは上場商品であるため価格(投資口、株価に相当)は業績だけでなく市場の動向にも左右される。例えば英国のEU(欧州連合)離脱が決まった16年6月には、J-REIT全体の動向を示す東証REIT指数は前月末比で約9%下落する局面があった。同期間の日経平均の下落率13%程度と比較すると下落幅は小さいが、大幅な下落局面である。
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週刊エコノミスト
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