マーケット・金融マーケット総予想2019

米景気 底堅い 景気減速懸念は過度 家計の購買力高く堅調=村嶋帰一

米国の総賃金伸び率の推移
米国の総賃金伸び率の推移

 株式市場は最近こそ持ち直してはいるものの、2018年末にかけてグローバルに急低下した。19年の世界経済について、悲観的な見方が強まったことが、その背景と考えられる。市場の変動から判断する限り、市場参加者は米国を含め、19年の世界経済が急減速すると見込んだことになるが、悲観サイドに傾き過ぎているように思われる。

 米国景気については、トランプ政権による減税によりかさ上げされており、それがひとたび剥落すれば、個人消費を中心に急減速が避けられないという見方が散見される。確かに、トランプ減税の景気刺激効果は今年の年央以降、剥落していくとみられる。ただ、個人消費の行方を考える上では、家計を巡る所得形成メカニズムがしっかりと定着しており、それが今後も個人消費を支えていく可能性が高いことが重要である。

残り888文字(全文1236文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

6月13日号

電力が無料になる日 NTT、東電、トヨタが拓く未来14 NTT、東電、トヨタの共闘 捨てる再エネは「宝の山」 ■金山 隆一18 インタビュー 森島龍太・電池サプライチェーン協議会業務執行理事 「電池は国家のエネルギー戦略そのもの」19 電池のリユースは自動車業界の命綱 ■藤後 精一20 EV電池の送 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事