欧州株 方向感出にくい=桂畑誠治
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欧州では英国の欧州連合(EU)離脱問題(ブレグジット)の不透明感が残存するにもかかわらず、米国の利上げスタンスの後退や米中貿易協議の合意期待から、主要株価指数が3月初めにかけて上昇した。欧州株はこの先も、米中協議の進展期待の高まりや、欧州中央銀行(ECB)の利上げ先送りによって一時的に押し上げられよう。
ただし、先行き不透感は依然として強い。まず、中国は企業補助金の中止やハイテク分野での政策見直しを行うとは考えにくく、米国が中国からの2500億ドルの輸入製品すべてで関税賦課を撤廃するといった「完全合意」は困難であろう。また、米欧貿易協議で自動車輸出への25%の関税賦課などへの懸念が強まりやすく、欧州の景気減速などを背景に企業業績予想の下方修正が続くとみられる。欧州の主要株価指数は方向感の出にくい…
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週刊エコノミスト
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