投資・運用為替でわかる世界経済

「1ドル=114円」程度まで円安は進む 対外投資増と円買いなき経常黒字=佐々木融

    日本企業の対外投資加速は円売りの要因に(トヨタの米国工場)(Bloomberg)
    日本企業の対外投資加速は円売りの要因に(トヨタの米国工場)(Bloomberg)

     しかし、筆者が見る本来の均衡点はそれよりもかなり高く、現在の円は、実質的に見て「歴史的な円安水準」にあると考えられる。しかし、そうした円安水準にあるにもかかわらず、19年を見通すと円が“強くなれない”要因がくすぶっている。

     ドル・円が、かなりの円安水準にあることは日米の物価上昇率が示している。過去20年間、米国の物価上昇率は日本の物価上昇率より50%も高かった。これは「同じ品物に対して、ドルの価値が50%下落し、日本円の価値が変わらなかった」のと同じだ。ドルの価値が円の価値に対して50%下落したにもかかわらず、ドル・円の実勢レートの水準が20年前とほぼ同水準にあるということは、今のドルは実質的には高すぎ、円は安すぎるということになる。

     どのくらいドルが高い(円が安い)かは、ドル・円の「購買力平価」と比較してみると分かる。購買力平価は、国が異なっても同じ製品の価格は一つであるという法則(一物一価)が成り立つ時の、2国間の為替相場を指す。

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