国際・政治失速!米国経済

相場プロの米国株展望 昨秋の暴落局面の再現も=市岡繁男

 NYダウは9月上旬までに新高値の2万7000ドルを付けた後、年末は2万1000ドルまで下落する可能性がある。

 昨年7月、キッシンジャー米元国務長官は英『フィナンシャル・タイムズ』紙のインタビューで、トランプ米大統領のことを「一つの時代の幕引きをする人物」と評した。実際、対中貿易政策を巡るトランプの失策で長短金利が上昇し、金融市場が繁栄した時代は今秋にも終焉(しゅうえん)を迎えるだろう。

 米国は国債発行額の4割を外国に依存する世界最大の債務国だ。そのうち中国の米国債保有額は発行残高の1割弱にもなるので中国が米国債を新たに買わないだけで長期金利は上昇する。更に中国から輸入する消費財に25%の関税を賦課するのだから物価も上昇する。昨秋の株価下落は金利上昇がきっかけだったが、今年も同じことが起きるということだ。

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