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週刊エコノミスト Online 挑戦者2019

工藤慎一 エクボ社長 ロッカー難民を減らしたい

 カフェや飲食店といった店舗の空きスペースで、旅行者らの荷物を預かるサービス「エクボ・クローク」を展開。外国人観光客が押し寄せる東京五輪・パラリンピックを前に注目を集めている。

(聞き手=藤枝克治・本誌編集長/構成=岡田英・編集部)

 3年前の夏、渋谷を歩いていると、スーツケースを引いた外国人に声をかけられたんです。「これが入るコインロッカーはないか」と。でも、炎天下の中を一緒に40分探しても、空きロッカーは見つからなかった。後で調べてみると、渋谷駅は毎日数百万人の乗降者がいるのに、周辺にコインロッカーは1400個しかなく、スーツケースが入るロッカーに至ってはわずか90個だったんです。駅前には「コインロッカー難民」がたくさんいて、圧倒的に数が足りないと思いました。

 でも、これ以上増やすスペースはあまりないし、テナントを借りて荷物預かり所を運営するには高いコストがかかる。それなら、カフェや飲食店の空いたスペースで荷物を預かってもらったら──。それが「エクボ・クローク」を思いついたきっかけでした。

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