東京市場 ストラテジストが読む 市況改善、半導体製造装置に注目=三井郁男
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米中貿易摩擦の長期化に伴い日本の輸出は7月に前年同月比1・6%減少し、8カ月連続でマイナスとなった。減少幅は縮小傾向だが中国を含むアジア向け輸出に回復の兆しはまだない。米国の対中関税の引き上げは企業収益への影響も大きく、企業はサプライチェーンの見直しにとどまらず生産拠点の再構築に動き出し、ベトナムなど東南アジア諸国に移転を計画している企業が多い。
株式市場は米中通商を巡る環境の不透明さや地政学的なリスク、欧州地域などの不安定な政治情勢が続き、投資資金が継続的に流入しにくい。海外投資家の売り越しも続き不透明な状況が続く投資環境では「業績が安定的に拡大する可能性が高い業界」や「好調と不調を繰り返すシクリカル(景気循環型)産業で、改善に向かう時期が訪れることが見込まれる業界」などが投資先として魅力が高いと見る。
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週刊エコノミスト
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