インバウンド減速 韓国・台湾・香港に急ブレーキ 「4000万人達成」に黄信号=小野寺莉乃
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2019年上半期における訪日外客数の伸び率は前年比4・6%増と、1桁台前半にとどまっている(図1)。昨年相次いで発生した災害から半年が経過したが、訪日外客数の増加テンポが本格的に戻ってくる気配はまだない。
この停滞の主因は、最大旅行相手先である韓国・台湾・香港からの旅行者数の伸びが急減速していることだ。17年は前年比25%超という高い伸び率を記録したものの、足元では前年割れの水準まで落ち込んでいる(図2)。
その背景にあるのが、経済環境悪化に伴う当該3地域の出国者数自体の減速である。輸出主導型の当該地域では、世界の製造業サイクルによる影響を受けやすく、景気の悪化に伴って出国者数の伸びが大幅に鈍化しているのだ。
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週刊エコノミスト
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