教養・歴史書評

『新医療経済学 医療の費用と効果を考える』 評者・土居丈朗

     今年も、来年度予算編成の季節を迎えている。来年度予算の一つの焦点は、診療報酬改定である。診療報酬をいくらにするかで、来年の国民医療費の趨勢(すうせい)が決まる。

     いまや、我が国の医療費は43兆円(厚生労働省による2018年度概算医療費)。この10年で年率2・4%の勢いで増え続けている。それは、その率で国民の医療への負担が増え続けていることでもある。

     国民の負担にも限界がある。どんな医療が有用かを精査することがますます重要になっている。幸いにも我が国では、我々が受診するたびにその内容を記録するレセプトデータ(医療報酬の明細)が、いまではほぼすべて電子化され、以前より容易に分析ができるようになった。データの分析から得られたエビデンス(根拠)に基づき、医療を精査する。その重要性を、本書では説いている。

    残り896文字(全文1249文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    11月3日号

    コロナ株高の崩壊14 金利上昇で沈むハイテク株 11月にダウ5000ドル暴落も ■神崎 修一17 リスク1 米バブル 下落局面への転換点 ■菊池 真19 リスク2 GAFA 米IT潰し ソフトバンクも試練 ■荒武 秀至20 米大統領選 勝敗予想 バイデンの「雪崩的勝利」も ■中岡 望23 失業率が示 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事

    ザ・マーケット