新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

週刊エコノミスト Online 闘論席

古賀茂明の闘論席

撮影 中村琢磨
撮影 中村琢磨

「公文書」、すなわち「公(おおやけ)の文書」は「国民みんなの文書」である。しかし、私の30年以上の官僚経験では、そう考えている官僚はほとんどいなかった。

 官僚たちは、ことのほか文書を大事にする。彼らの多くは「東大卒」であり、過去問を解いて受験戦争を勝ち抜いた人たちだ。彼らは霞が関でも同じことを続けている。課題があると、まず、過去の類似事案を探す。そして、先輩たちがどう答えを出したのかを学び、それをまねて対応策を見つける。

 その際、必要不可欠な「武器」が過去の文書だ。官僚にとっては「宝」である。大切に保管するのは当然だ。だが、それは「『公』文書」ではない。あくまでも、「自分たちの」業務上必要な文書、私的財産に過ぎない。

残り498文字(全文810文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

12月3日号

経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事