週刊エコノミスト Online闘論席

古賀茂明の闘論席

    撮影 中村琢磨
    撮影 中村琢磨

    「公文書」、すなわち「公(おおやけ)の文書」は「国民みんなの文書」である。しかし、私の30年以上の官僚経験では、そう考えている官僚はほとんどいなかった。

     官僚たちは、ことのほか文書を大事にする。彼らの多くは「東大卒」であり、過去問を解いて受験戦争を勝ち抜いた人たちだ。彼らは霞が関でも同じことを続けている。課題があると、まず、過去の類似事案を探す。そして、先輩たちがどう答えを出したのかを学び、それをまねて対応策を見つける。

     その際、必要不可欠な「武器」が過去の文書だ。官僚にとっては「宝」である。大切に保管するのは当然だ。だが、それは「『公』文書」ではない。あくまでも、「自分たちの」業務上必要な文書、私的財産に過ぎない。

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