東京市場 ストラテジストが読む 年度内2万4000円が視野に=三井郁男
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国内景気や企業業績はすでに底入れから回復に向かい始めており、日本株は来年初めにかけ上値を試す動きにつながりそうだ。
2019年7~9月期の国内総生産(GDP)改定値は、増税前の駆け込み需要と設備投資がけん引し、実質で年率1・8%増に上方修正された。ただ、11月の消費支出は5・1%減と10月の消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減が続き、10月の鉱工業生産は4・2%減と弱く、生産の基調判断は弱含みに下方修正された。10~12月期のGDPはマイナス成長に転じる可能性が高まっている。
一方、世界経済全体の動向は、10月の経済協力開発機構(OECD)景気先行指数が17年10月以来2年ぶりに前月比プラスに転じた。米中摩擦による貿易停滞や半導体などの需要減による在庫調整が終了し、生産の回復が期待できる。国内でも消費増税や東京五輪後の経済を下支えする、事業規模で26兆円、真水で10兆円を超える大型の経済対策が策定され景気停滞への対応が見込まれる。
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週刊エコノミスト
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