欧州「緑の革命」 「脱炭素」へ120兆円投資 経済成長との両立は可能か=山口昌樹
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現在、欧州連合(EU)は昨年就任したフォンデアライエン欧州委員長の下、2020年代の新たな成長戦略を策定して動き出している。EUにとり対英輸出の割合は9%に過ぎず、むしろ、英離脱後のかじ取りが中長期の成長を決める。新体制の任期である19年から24年にかけて欧州委員会は優先的に取り組む六つの課題を設定しており、その筆頭に来るのが「欧州グリーンディール」である。
この看板政策はEU企業がクリーンな製品と技術において世界のリーダーとなるよう支援し、EUが50年までに温室効果ガスの正味排出量をゼロとすることを目指す。気候変動に対して大胆に行動して脱炭素と経済成長の両立を図るものである。具体的なアクションとして表のような項目が挙げられており、エネルギー供給における脱炭素化とエネルギー需要における効率化と温室効果ガス排出の抑制を目標とする。
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