デジタル人民元 国際化を阻む「資本規制」の壁=山岡浩巳
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<中央銀行デジタル通貨最前線>
中国人民銀行が発行を検討している「デジタル人民元」が、当局の意欲的な技術開発などを背景に世界の注目を集めている。
2016年に明らかになったデジタル人民元計画では「脱税防止」などの理由が挙げられているが、国策でもある「人民元国際化」を、デジタル技術を通じて加速させたいとの思いも透けて見える。
確かにブロックチェーンなどの新技術は、国際決済や大口決済の利便性を高める上で魅力的だ。特定のコンピューターの稼働時間に制約されずに24時間決済を実現する、あるいはスマートコントラクト(各種の契約を自動的に実行する仕組み)を用いて資金の同時決済を行うなどのメリットが考えられる。
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週刊エコノミスト
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