週刊エコノミスト Online 不動産コンサル長嶋修の一棟両断
立地適正化で進む街の二極化/39
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本格的な人口減少と少子高齢化社会が到来する。人口が減少すれば、自治体の主要財源である住民税が減る。自治体の人口密度が低下すると、上下水道のインフラ修繕やゴミ収集、北国では除雪などの行政サービスの効率が極端に落ち、限られた財源では非常に苦しい。
また、空き家が一定以上増加すれば街は荒廃して、空き家を使った犯罪の温床になるなど治安も悪化する。地域全体の不動産価値の低下にもつながり、やはり自治体の主要財源である固定資産税の減収を招く。
そこで、街を「人が集まって住むエリア」と「そうでないエリア」に分断し、行政効率や暮らしやすさを維持する「立地適正化計画」が進んでいる。2019年12月現在、全国1741自治体のうち499の自治体が策定しており、人が集まって住むエリアのことを「居住誘導区域」と呼ぶ。
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