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イスラエル・テルアビブへ“杞憂”に終わった入国審査

高速道路と通勤列車が縦断するテルアビブの都心(写真は筆者撮影)
高速道路と通勤列車が縦断するテルアビブの都心(写真は筆者撮影)

イスラエル編(1)

 イスラエル。行っていいのか、行かない方がいいのか、よくわからない国。戦争中なのか平和なのか。自由に動けるのか、制約が大きいのか。旅人に冷たいのか親切なのか。行ってみて初めてわかる、そのリアルな姿とは。

レバノンの入国印が不安

 新型コロナウイルスの感染が広まる前年の2019年5月。講演などの仕事が入らないゴールデンウイークを活用しようと、キャセイ航空のテルアビブ往復(香港乗り換え)のチケットを購入した。羽田-香港が4時間半、香港-テルアビブが13時間弱の長旅を、プレミアムエコノミーで往復20万円少々。食事はエコノミーと同じだが、席の広さもリクライニングの角度も少し大きくて、少し楽だ。

 テルアビブは、地中海の東岸に入植ユダヤ人が建国したイスラエルの、玄関口にして最大の都市だ。イスラエルの面積と人口は、九州の福岡県、熊本県、鹿児島県を合わせたくらいだが、テルアビブと福岡市も、くしくも都市圏規模が似通った港湾都市である。

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