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今冬の電力逼迫で注目「2030年電源構成」めぐる論点

LNGで発電する九州電力の新小倉発電所=福岡県北九州市(九州電力ホームページから)
LNGで発電する九州電力の新小倉発電所=福岡県北九州市(九州電力ホームページから)

 政府は「エネルギー基本計画」を2021年夏に改定する。中長期的な国のエネルギー政策の方向性を示すものだ。30年の新たな電源構成の目標をどう位置付けるかが大きな焦点で、今後、経済産業省の委員会などで議論が本格化する。

 おりしも今冬の電力逼迫(ひっぱく)問題は、日本の電力供給体制のもろさを浮き彫りにした。脱炭素の流れが強まる中、温暖化対策への対応と電力の安定供給を両立させる電源構成を導き出すことは、至難の業となりそうだ。

 年明け以降に電力が逼迫したのは、10年に1度とされる寒波、悪天候による太陽光発電の出力制約、燃料の液化天然ガス(LNG)の調達難など、いくつもの誤算が重なったためだ。

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