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事業を見直す!星野リゾートが白い馬車をやめたのは

星野リゾートの星野佳路代表=東京都中央区で、北山夏帆撮影
星野リゾートの星野佳路代表=東京都中央区で、北山夏帆撮影

 星野さんの父親が社長だった1980年代、白い馬車で新郎新婦を迎え、軽井沢の教会で結婚式を挙げるプランが人気を博していました。しかし、星野さんはこれを廃止します。なぜだったのでしょう。

星野佳路の家業のメソッド

 当時、星野温泉旅館(現・星野リゾート)が運営する軽井沢高原教会の白い馬車は人気があり、収益になるのであれば維持しようと思っていました。しかし、市場調査を重ねていくと、白い馬車が新しい価値観や新しい良さを見つける層に評価されていないことが分かってきました。白い馬車を希望する人も多かったので、収益的には悪くないように見えましたが、流行遅れになりつつあったのです。

 ブライダル業界は、流行に左右されやすい業界です。かつては専門式場、そこから海外ウエディング、レストランウエディング、ハウスウエディングと人気が移り変わってきました。なぜ短期間に、はやり廃りがあるかと言えば、価値観はすぐに変わってしまうからです。流行は3年周期で、4~5年もすれば流行遅れになってしまう。それについて行くのは大変です。

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