春闘で労使が掲げる「賃上げモメンタム」の違和感
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2021年の春闘が始まった。新型コロナウイルスの影響で、大企業を束ねる経団連と労働組合の中央組織・連合の間で賃金を巡る考え方の隔たりが際立っている。ところが、「賃金引き上げのモメンタム(勢い)の維持」では一致しているという。しかし、どうしてもこの言葉が腑(ふ)に落ちない。これまでの取材を振り返り、その理由を考えてみた。
連合は今回の春闘で「危機的状況を乗り越えるには将来不安の払拭(ふっしょく)につながる雇用確保と賃上げを同時に実現する必要がある」として、6年連続で基本給を底上げするベースアップ(ベア)を2%程度求めている。
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週刊エコノミスト
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