リアル半沢が考える「銀行立て直し策」とは 三菱UFJ銀行新頭取に聞く
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4月1日、専務、副頭取を経験せず13人抜きで三菱UFJ銀行の頭取に就任した半沢淳一氏。超低金利の長期化、コロナ禍といった厳しい環境で、どう経営するのかを聞いた。 (聞き手=浜條元保/加藤結花・編集部)
―― コロナ禍での頭取就任、どんなかじ取りをしますか。
■いま最優先で取り組んでいる資金繰り支援を中心とした金融サービスの提供を通じて、お客さま、社会を継続的に支えていくことが一つの大きな責務と思っています。今後については、4月から新しい中期経営計画の概要とそこに込めた思い、それを踏まえた銀行経営のポイントを説明したい。
―― 具体的には。
■中計が終わる3年後の目指す姿として、金融とデジタルの力で切り開くナンバーワンのビジネスパートナーを掲げました。この思いとしては、足元のデジタルシフトや環境社会対応への意識の高まりを受け、お客さまはじめステークホルダー(利害関係者)が、この変化を乗り越えて次のステージに進もうとしています。その力に我々がなろうと。スピード感を持って、自らも挑戦しながら、ともに歩んでいくということを気持ちとして込めています。
MUFG本館を建設
加えて、これまで積み上げてきた信頼、信用、人材、経営基盤、グローバルなネットワークのデジタル化に取り組むことによって、強みに磨きをかけていきたい。私は銀行のトップですが、グループの総合力を発揮していくという観点で、銀行の本館を建て替えます。持ち株会社、銀行、信託、証券の本部機能を結集し、MUFG(三菱UFJフィナンシャル・グループ)の本館にしたい…
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週刊エコノミスト
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