国際・政治チャイナウオッチ 中国視窓

隔離なしで入国認めるか 「ワクチンパスポート」で議論=岸田英明

中国政府が発表した「国際旅行健康証明」のサンプル画面。ワクチン接種歴などが表示されている
中国政府が発表した「国際旅行健康証明」のサンプル画面。ワクチン接種歴などが表示されている

「新型コロナウイルス肺炎の検査とワクチンパスポートの保有をもって、入国時の14日間強制隔離の代わりにすべし」──。3月上旬に北京で開かれた全国政治協商会議でのある委員の建議が注目を集めた。中国では今、コロナワクチンの接種歴を海外渡航時に証明する「ワクチンパスポート」を導入して隔離措置なしで入国を認めるか、議論が活発になっている。

 先行するのはイスラエルだ。同国のワクチン接種率(延べ接種回数÷総人口)は足元で100%を超え、世界で最も高い。ワクチンを2回打つか、感染から回復した市民には「グリーンパス」と呼ばれるデジタル証明が発行される。それがあれば、ホテルに泊まれたり、美術館や劇場へ入場できたり、学生の場合は教室で授業を受けられたりする。海外からの帰国者は隔離観察が免除される。報道によれば、同国はギリシャやキプロスなどとワ…

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