経済・企業バブル前夜 金利上昇の恐怖

スタグフレーション 「高圧経済」の信認が崩れる日 高まる制御不能の金利急騰リスク=渡辺浩志

雇用を重視するイエレン財務長官 (Bloomberg)
雇用を重視するイエレン財務長官 (Bloomberg)

 米長期金利の上昇は昨年末までは、景気回復を反映した期待インフレ率の上昇が主因の「良い金利上昇」だった。しかし、足元では実質金利が上昇している。実質金利の過度な上昇は、民間投資を圧迫し景気を下押しする。

 また、株式市場にも逆風だ。理論上、株価収益率(PER)=1÷(実質金利−期待成長率)と考えることができる。実質金利とPERは逆相関の関係にあり、実質金利が上昇すればPERは低下し、株価には下落圧力がかかる。足元の実質金利の上昇は、PER主導の株高(金融相場)の終わりを告げているかのようだ。

 無論、株価はもう上がらないというわけではない。株式市場は景気や企業業績の回復がけん引する業績相場へ移行すると思われる。だが、現在は金融相場と業績相場の端境期にあり、そこでの金利急騰に株式市場(特にグロース株)がショック症状を起こしている。

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