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DXによってライバル企業に差を付けたい経営者が真っ先に取り組むべきこととは

    DX改革の進捗度が企業業績を左右する
    DX改革の進捗度が企業業績を左右する

    デジタル化を始めている会社、始めていない会社で、どんどん差が開いている。デジタル化が進んでいる企業の業績は好調だ。では具体的に、こうした企業がどのようにデジタル化を進めているのか、船井総合研究所の経営者向けウェブメディア「社長online」よりお届けする。

    差を分ける営業面・集客面のデジタル化

     差を分けているのは特に営業面・集客面のデジタル化です。コロナ禍でも好調な企業は、ECが伸びた、オンライン展示会をした、SNS販促ができた、マーケティングやCRMが機能した、動画広告が当たったなど、営業・集客のデジタル化施策が機能しています。

     デジタル化により、1人あたりの粗利を上げる×労働時間を削減することが可能です。そして、今や優秀な人材はデジタル環境が整っている企業に集まるので、良い人材を採用するきっかけにもなります。

    デジタル化の3分類
    デジタル化の3分類
    デジタル化のそれぞれの効果
    デジタル化のそれぞれの効果

     自社がどのようなデジタル化をしているかと、まだの場合はどのようなツールを使うと良いかを、営業系、業務系に分けて図にまとめました。

    営業系のデジタル化の一覧
    営業系のデジタル化の一覧
    業務系のデジタル化の一覧
    業務系のデジタル化の一覧

    経営者自身のデジタル化で押さえるべき項目

     会社がデジタル化を進めるためには、経営者自身がデジタルにある程度精通している必要があります。必須の内容をまとめてみました。

    経営者自身のデジタル化でまず抑えるべき項目
    経営者自身のデジタル化でまず抑えるべき項目

     では、ITに強い経営者はどんなアプリを使用しているのでしょうか。

    ITが得意な社長は何のスマホアプリを使っているか
    ITが得意な社長は何のスマホアプリを使っているか

    デジタル化について、経営者に伝えたい三つのポイント

     デジタル化について、経営者に伝えておきたいポイントを以下の三つにまとめてみました。

    ①適切なデジタル化をするためには、デジタル化の設計図「DXジャーニーマップ」を作る必要がある

     デジタルツール導入でよく聞くお悩みが以下です。

    ・全体最適の視点で相談できる人がいない

    ・システムやデータが連携していない、バラバラ

    ・全社的にデジタル化を推進する中心人物がいない

    ・目的が曖昧なまま進めてしまう

    ・費用対効果が不明瞭で効果検証ができていない

     船井総研では、このような課題を解決する手段として「デジタルシフトの設計図を最初に書くこと」をお伝えしています。

     設計図を作ることで、本当に必要なデジタルツールの導入とその優先順位がわかり、他のデジタルツールと連携できます。また、費用対効果が明確で、会社の戦略に合わせることも可能です。

     DXジャーニーマップを作ることには、大きく以下3つのメリットがあります。

    ・KGI(実現したいゴール)から逆算してデジタルツールを導入することで、業績や生産性向上にインパクトのあるデジタル化を進めることができる

    ・全体概要を掴むことで、どこから優先的にデジタル化を進めればいいか、俯瞰して見ることができる

    ・必要なデジタルツールをあらかじめマッピングすることで、各ツールの情報の繋がりを考慮してツール選定ができる

    自動車小売店のDXジャーニーマップ全体図
    自動車小売店のDXジャーニーマップ全体図
    自動車小売店のシステム連携図
    自動車小売店のシステム連携図

    ②コロナ禍でも業績好調の企業は「営業・集客のデジタル化」ができている

     コロナによって、世の中のデジタル化は非常に早く進みました。新規顧客開拓~受注~納品~入金と、営業に関する工程をすべて非接触のデジタル化で完結する企業も増えてきています。

     社会保険労務士法人とうかいでは、コロナを機に業務をすべてリモート化することにし、それを徹底した結果、従業員1人あたり時間売上6000円超を実現しました。これは業界平均1.5倍の数字です。一体どんなことをしたのかを見ていきましょう。

    船井総合研究所の「社長online」(こちらをクリックすると同サイトにジャンプします)

    1.業務のデジタル化

     マネーフォワードのシステムを使用し、紙をなくして①WEB明細、②クラウド納品を実現しました。

     まずWEB明細にしたことで、請求書などの印刷、袋詰め、PDF化などの作業が不要になりました。また顧客による情報漏洩リスクも大きく軽減されました。

     クラウド納品について、システムを顧客のそれと連携させたことで、給与計算などの社労士事務所の実務が終了すると納品になりました。また、修正する場合も、紙のように差し替える必要はなく、上書きすれば完了です。デジタル化は、他のシステムとも簡単に連携できることがメリットです。

    2.営業業務のデジタル化

     その社労士事務所は、営業に関しても思い切ってオンライン、デジタル化に舵を切りました。具体的に行ったのは以下の4点です。

    ▽顧客先への訪問禁止、▽顧客が自社に来ることを禁止、▽FAX番号を廃止しデータでのやりとりに全面切り替え、▽社用車の解約

    大胆な変化ですが、既存の顧客にはサービス仕様変更書を作成し、オンライン営業体系について、ZOOMを利用して説明を行いました。

    3.受注営業のデジタル化

     既存顧客に対してだけでなく、新規顧客獲得の営業活動も以下のような施策を行い、成果につなげています。

    ・閲覧数が非常に多いコンテンツを詰めこんだHPを作成

    ・記事を多く作成し、SEO対策を強化。ビッグワードで自然検索1位になる

    ・見込客を獲得する小冊子ダウンロードのリンクを設置、年間2000件ダウンロード

    ・見込客へはZOOM営業(アプローチブックを用意し複数回面談して受注)

    ・オンラインセミナーでHOT案件を獲得

    ・顧客維持はメルマガ週1回、事務所通信月1回、チャットワークでお役立ち情報週3回発信、HP上の記事更新月2回を実施して、オンライン上で関係を維持

    ③船井総研自体のデジタルシフト

     船井総研自体も、数年前からデジタルシフトに取り組んでいました。そのおかげで、急遽リモートワークする必要に迫られた2020年の春頃もスムーズにリモートワークに移行でき、コロナ禍でも業績を大きく落とさず、その後成長路線に戻すことができています。

     どのような取り組みをしているかについての詳細は「社長online」にて掲載しております。

     以上、デジタル化について経営者に知っていただきたい内容です。様々な成功事例から見識を深めていただき、自社の経営改善、業績アップにお役立ていただければ幸いです。

     今回取り上げた事例の詳細を知りたい、他のデジタル化の事例が知りたい、デジタル化の手法を知りたい場合は、「社長online」で無料お試しをすることで閲覧することができます。

    (船井総合研究所新規事業統括室・小梢健二)

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