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Withコロナで伸びる企業の特徴と「五つのチャンス」

Withコロナで伸びる企業とは……
Withコロナで伸びる企業とは……

2020年にコロナが与えた影響は、企業経営においても非常に大きいものだった。そこから1年が経ち、コロナ禍で大きく業績を下げてしまった企業、逆に業績を上げた企業など、大きな差が開いてきている。今回は不景気の原理原則とWithコロナで伸びる企業の特徴について、船井総合研究所の経営者向けウェブメディア「社長online」よりお届けする。

 船井総研では、「不景気のときの原理原則」として、次の五つのチャンスがあると考えています。

一つ目が「一番化のチャンス」、二つ目が「増益体質づくりのチャンス」、三つ目が「一体化の再構築ができるチャンス」、四つ目が「採用人材育成のチャンス」、五つ目が「新規事業のチャンス」です。不景気は、普通であれば下がってしまうトレンドです。しかし、その急激な変化に対応することができれば、企業体質を強固にするチャンスも多くあるのです。

①一番化のチャンス

 まず、一つ目の「一番化のチャンス」についてです。不景気こそ逆転がしやすく、業界のランキングが変わりやすい時期でもあります。こうしたときに1番になっていくには、会社の独自固有の長所を改めて明確にしていくことが重要です。

 今需要がある、伸びているカテゴリーで自社の強みが活きるものが一体何なのか、そこをしっかりと押さえ、人とモノとお金に投資すれば、1番になりやすくなるといった現象が起きています。

例えば、店舗ビジネスの場合、倒産する会社も増えてきたタイミングで、通常時にはまず空きが出ない物件が比較的空きやすくなったり、家賃交渉等もやりやすくなったりしています。

 そのため、財務的に盤石で、今の時期にしっかり営業利益を稼げる業態を作れている会社はむしろ好立地へ出店をしています。今まで空きが出なかった場所に新しく店舗をオープンしているのです。実際、私のお付き合い先はこの時期に財務をしっかり構築した上で、新たに5店舗出店しています。

②増益体質作りのチャンス

 2番目の「増益体質作りのチャンス」です。これは社風も含めて、社員と一丸となって作っていくことをオススメします。こんな時期だからこそ、普通にしていたら業績は下がります。しかし、今の時期こそメニューや元々の原価率、施術系の産業であれば施術時間、施術内容の見直しを行い、より筋肉質な経営に変えていくことにチャレンジする良い機会です。

 例えば、少し時間が空いてきたというタイミングで、普段できない仕掛けをする準備に時間を充てることで、通常時に戻ったときに、より利益を生み出しやすい形になることもできます。今こそ、利益が上がる社内の仕組みと風土を作るチャンスです。

③一体化の再構築ができるチャンス

 3番目の「一体化の再構築ができるチャンス」。この時期こそ、経営理念や経営計画、キャリアプランを改めて見直すには最適です。

 そもそも何のために経営しているのか、コロナというものと長く付き合う前提で何を大切にしていくのか、今やっている会社の取り組みが社内外で共感が生まれるような対策になっているかどうか今一度立ち止まって考えていくことをオススメします。

 今の時期、不自然なものはよりリスクがあり、ある意味叩かれやすい時期にもなっています。そのため、どのように共感を生んでいくかが重要です。今の取り組みが安心や安全を守りながらやっていけるものなのか、といったことも一つの大きなチェックポイントです。

 経営計画自体も、コロナ前後で大きく変わったと思います。そのため、このWithコロナの状況を改めて織り込んで経営計画とキャリアプランの再構築にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 また、オンラインが当たり前になりつつある時代になっているため、オンラインでの一体化施策といったところで、例えばZoomを使ったコミュニケーションや、オンラインとオフラインをうまく融合させた社内外のコミュニケーションを取っていくことも大事です。

船井総合研究所の「社長online」(こちらをクリックすると同サイトにジャンプします)

④採用人材育成のチャンス

 4番目は「採用人材育成のチャンス」です。採用の需要と供給のバランスが逆転し始めている時期になっているので、オンラインでの説明会やインターンシップ、面接などを活用することで採用する商圏を拡大することも可能になっています。

 また、社内研修もこれを機にオンラインにして、リモートコミュニケーションに慣れていくことで会議やミーティングをより効率化していったりすると、採用後の人材育成も効果的にやりやすくなります。

さらに、デジタル化やペーパーレス化、オンライン対応を進めて、今までオフラインでやっていたことの効果を落とさずに、きちんとコミュニケーションを取って、しっかり人材育成ができるかが重要になってきます。

 また、オフラインは貴重な機会になりつつあります。いかにその機会を有効活用した上で人材育成を安心安全にできるか、ここにチャレンジすることで人を増やしやすいタイミングになってきているのです。

⑤新規事業のチャンス

 5番目は「新規事業のチャンス」です。これは需要の創造になります。例えば、テイクアウト需要が今伸びているため、唐揚げ専門店を二毛作、三毛作に入れる、自宅ケアの商品が伸びているため、そうした商品を取り入れて、店でも売るなど、様々な施策が出てきています。

 また、オンライントレーニングやオンラインダイエットなど、様々なオンラインを活用した新業態も出てきています。

 こういった伸びている分野の需要に対して近接業態や、近い業態で伸びているところがやりやすくなっているため、新規事業をするのにいいタイミングです。

今、経営者がやるべきこととは……

 大変な時代であっても、考え方次第でチャンスに変えていけることもあります。「いやいや、うちの業界は本当に大変だからどうしようもないよ」などと言ってトップが後ろ向きになってしまうと、会社自体が少し暗くなってしまいます。

 こういうときほど社員は見ています。先行き不安なときほどトップは元気で明るく。「コロナだから」「不景気だから」というのは、禁句にしてください。これを言ってしまうと思考停止に陥ってしまいます。

 外部環境や経済は、変えることがなかなかできません。でも、外部環境を理解した上で、社内を自分たちの手で変えていくことはできます。この不景気を何とかチャンスに変えていくという風土を作っていくのが大事です。

 また、この大変な時期に頑張っている社員を褒めて労うことも重要です。

 船井総研の考える成功の3条件は、「素直」「勉強好き」「プラス発想」です。特にプラス発想は今の時期に特に大事な力です。これは、ただ単純にポジティブに、「なんとかなるぞ」と楽観的にいようという意味ではありません。どんな悪い状況でもプラスの要素を見つけて前に進めていきましょう、ということです。

 このような時期であっても、プラスのトレンドがないか、伸びている需要はないか、自社にできることは何かないか、というのを見つけ、プラス発想で、勉強好きで、様々な情報を集めていき、それを素直に実践するというような企業はこのような時期でもしっかりイノベーションを起こしていきます。

(船井総合研究所 第三経営支援本部 ディレクター 松本治)

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※レポートによって内容の構成は異なります。

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