五輪規則集は有名無実化、新型コロナの水際対策に疑念
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五輪規則集は実態伴わず コロナの水際対策に疑念
東京五輪・パラリンピック組織委員会が6月に公表した新型コロナウイルス対策の「プレーブック(規則集)」が波紋を呼んでいる。規則集によると、選手や大会関係者らは入国後14日間の活動計画書を提出し、その間は公共交通機関は利用できず、食事もホテルのルームサービスや持ち帰りに限られる決まりだ。だが、入国済みの選手のうち、55%(6月中旬時点)は隔離が事実上免除され、到着初日から自由に行動するなど有名無実化している。
さらに、その計画書の内容自体もずさんだ。独自に入手した一部海外メディアの計画書では、大会関係者ではないにもかかわらず、「到着後すぐに競技運営に携わる予定となっている」などと、組織委が作成したマニュアルの記入例をそのまま転載していた事例が複数確認できる。丸川珠代五輪担当相は問題発覚前の国会答弁で「コピペ(転載)されたものが出回っている実態はない」と言い切っており、政府と組織委が意思疎通できていない…
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週刊エコノミスト
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