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経済・企業

上昇余地 設備投資拡大は日本に好機 製造業復活で3万3000円も=新井洋子

外需主導型の製造業が多い日本(京浜工業地帯) Bloomberg
外需主導型の製造業が多い日本(京浜工業地帯) Bloomberg

 米国株の代表的指数である「S&P500」は、8月末まで7カ月連続で上昇してきたが、9月に入って失速し、足元でもみ合う動きとなっている。このような中で、今後の日本株上昇の持続性には懐疑的な声もある。しかし、筆者は楽観的だ。

 2021年12月末、22年3月末の日経平均株価の予想レンジは2万8000〜3万3000円を予想している。

出遅れから再評価へ

 8月下旬からの日本株の急上昇は、新政権への動きもきっかけの一つだが、本質的には、グローバル株式の中で、日本株の「割安傾向が修正」されたという側面が強いだろう。

 日経平均株価指数の月次の騰落率(1カ月間の価格の変化率)を、変化の「要因」に分解したのが図1だ。これを見ると「修正」が行われたことが分かる。ここで、騰落率は、(1)予想利益増加によるもの=「EPS(1株当たり当期純利益)要因」と、(2)市場期待=「PER(株価収益率)要因」に分解できる。EPS変化率のプラス幅が大きくても、PER変化率のマイナス幅が大きければ、その分、騰落率も低くなる。

 今年に入って、日本株は、企業業績の改善傾向が続いていたにもかかわらず、予想PERが示す利益成長への期待は低く、日本株は割安傾向が続いていた。しかし、9月に入って、PER変化率がプラスに転じた。つまり、9月の株価上昇は、ようやく割安修正がなされたことを意味する。今後の経済正常化後に向けた成長へのスタートラインに立ち、主要先進国・地域の中でも相対的に出遅れが目立っていた日本について、再評価がなされたという状況だ。

 今後の上昇持続性に対し、新政権による景気対策期待は一つの要件にすぎない。株式市場がより重視するのは、経済正常化を超えて、企業利益の成長見通しを具体的に描けることである。

 この点で、日本株の上昇余地は依然として大きい。国内での経済活動の再開が本格化しつつあることに加え、景気回復に伴う世界的な設備投資の拡大基調が継続することがその理由と考えている。

 米国、中国や欧州などは、景気回復に伴う循環的な設備投資の拡大基調にあり、外需主導型の製造業が多くを占める日本株に好材料となる。米中摩擦による不確実性の高まりや新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、設備投資の抑制傾向が続いていた過去の状況とは一転した。

 足元では経済活動の正常化に伴う自律的な景気の回復基調が続いている。コロナ禍で加速したDX…

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