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経済・企業挑戦者2022

エンジニアのスキルと適正年収を見える化

撮影 武市公孝
撮影 武市公孝

山田裕一朗 ファインディ社長

 専門外の人には分かりづらかったエンジニアのスキルを偏差値として見える化。企業とエンジニアのマッチングをサポートする。(聞き手=加藤結花・編集部)>>これまでの「挑戦者2022」はこちら

エンジニア特化のスカウト型転職サービス

 約8万人のエンジニアとスタートアップから大手まで500社以上の企業をマッチングする転職サービスを提供しています。ウェブ系エンジニア特化のスカウト型リクルーティングサービスとしては国内最大級。ハイレベルなスキルを持つエンジニアを採用したい企業と、年収アップなどを目的とするエンジニアをつなげます。

 コロナ禍で企業が採用自体に慎重になった時期もありましたが、現在はDX(デジタルトランスフォーメーション)の高まりを受け、採用意欲は非常に高まっており、優秀なエンジニアは奪い合いの状況となっています。

エンジニアの「スキル偏差値」を可視化
エンジニアの「スキル偏差値」を可視化

 両者のマッチの指標として活用し、私たちの強みとなっているのが専門外の人には分かりづらいエンジニアスキルの可視化です。GitHub(ギットハブ)の開発履歴を基に独自にエンジニアのスキルを「スキル偏差値」として、適正年収とともに独自に算出します。

 ギットハブとは、ソフトウエア開発のプラットフォームで、エンジニアが自分が開発したソースコードを公開しているもので、コードの量、貢献度などを解析したところ、スコア化した数字とユーザーの年収には一定の相関傾向が確認できました。スキルを可視化することで企業側は欲しい能力を持った人材をスカウトすることができ、エンジニアも自分の適正年収を知ることができるメリットがあります。

 転職サービスはエンジニアは無料で、企業は基本使用料(6カ月36万~60万円)、成功報酬(30~35%)のビジネスモデルです。利用料を引き下げたり、無料にすれば参加企業は増えると思いますが、エンジニアにとっていい企業、質のいい企業であることが重要だと思っているのでむやみに数だけを増やそうという戦略はとっていません。

 主力の転職サービス以外で、現在力を入れているのがエンジニアリング組織のパフォーマンスを最大化支援するサービスです。エンジニアの活動を定量化し、リードタイムなどを測定して提供することで、メンバーのマネジメントや採用などでの活用が期待できます。会社の規模によって利用料金は異なりますが、月額10万円からで、昨年始めたサービスですが企業の反応は上々です。

技術者が活躍できる国へ

 新卒で入った三菱重工業では、優秀なエンジニアが多くいる事業本部に配属され、ものづくりにプライドを持った彼らに刺激を受けました。6年半ほどいたオンライン英会話サービス事業のレアジョブでも上司はエンジニアで、キャリアの中でエンジニアと一緒に仕事をする機会が多く、エンジニアが成長していくためのプラットフォームづくりというサービスの重要性に気付き、現在の事業に結びつきました。

 人口減少などで国内のマーケットが縮小していく中で、今後はソフトウエアやアルゴリズムで外貨を稼げる企業がどれだけ出てくるか、ということが日本の豊かさを決めることになると考えています。

 鍵となるエンジニアをリスペクトして、彼らが活躍できる社会づくりのために、強力にバックアップしていきます。


企業概要

事業内容:エンジニアと企業をマッチングする転職サービスなど

本社所在地:東京都品川区

設立:2014年2月

資本金:22億5764万円(資本準備金含む)

従業員数:140人(アルバイト・派遣社員含む)


 ■人物略歴

やまだ・ゆういちろう

 1984年岐阜県生まれ。2007年同志社大学経済学部卒業後、三菱重工業に入社。ボストンコンサルティンググループを経て10年、創業期のレアジョブ入社。14年2月ファインディ設立。16年7月に本格的に事業を開始し、17年に主力事業であるエンジニアと企業をマッチする転職サービスをスタートさせた。


週刊エコノミスト2022年11月8日号掲載

山田裕一朗 ファインディ社長 エンジニアのスキルを見える化

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