週刊エコノミスト Online 闘論席

AI万能とAI嫌悪の狭間で 池谷裕二

撮影 中村琢磨
撮影 中村琢磨

池谷裕二の闘論席

 人工知能(AI)という魔法の言葉で、新たなビジネスチャンスをつかもうと躍起な企業が増えている。今や、量販店の棚には、AI搭載冷蔵庫、AI搭載学習アプリ、AI搭載美顔器、AI搭載ペット給餌器など、AIを冠した商品が所狭しと並ぶ。AIのラベルさえ貼れば、消費者が飛びつくとでも言わんばかりの勢いだ。

 しかし、AIの搭載だけで適切な価値が生まれるだろうか。従来式のセンサー技術を駆使した方が、より高精度で信頼性の高い動作を実現できるケースもあり、疑問を抱かざるを得ない商品も少なくない。AIを専門とする私には、AI万能主義の風潮は、時に滑稽(こっけい)に映る。

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