香港の下町でグラフィティの個展 瀨﨑真知子
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香港の繁華街から少し離れた九竜地区の下町・シャムスイポーで地元育ちのグラフィティライター 、陳覓(ミック・チャン)さん(40)による初めての個展が9月下旬に開かれた。作品は路上のグラフィティ(落書き)を屋内で再現したもので、主に広東語で庶民の渇望や反骨心を明るく端的に伝えている。異例の展示ながら共感を呼び、開催期間も延長された。
「代表作」の一つは、二つの円の中にドルの記号を描いたもの。漢字が分かる日本人なら「自由」を表現しているのに気付くだろう。「自由」とともに「カネ」も大事なモチーフで、根源的かつ複雑な二つの要素を凝縮させた。なじみ深い街の看板などを素材にしているのも、ミックさんならではだ。
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