国際・政治チャイナウオッチ 中国視窓

チャイナウォッチ 習近平独裁にネット上で退陣情報拡散=金子秀敏

忠誠を求める習近平国家主席(Bloomberg)
忠誠を求める習近平国家主席(Bloomberg)

 7月中旬、中国のインターネット上に習近平国家主席の失脚を示唆する怪情報が流れ、SNSなどで広まった。習氏が中東、アフリカ外遊へ出発する数日前だった。

 その内容は、江沢民、胡錦濤両氏ら中国共産党の長老40人が連名で習氏に個人崇拝を自己批判するよう求める意見書を党中央に提出し、8月前半に河北省の保養地「北戴河(ほくたいが)」で党中央政治局が開く非公開会議で習氏退陣が決まるというものだった。

 ネット上では「一号休息、大海領事、2022春暖花開」という書き込みも拡散。通常は毎月1日が休日であることを意味する「一号休息」はトップ(党総書記)引退を示唆し、「大海」は副首相の汪洋氏の名前を暗示している。「領事」とは汪氏が習氏の代理になるという意味だ。2022年は次の共産党大会の年で、「春花が開く」とは副首相の胡春華氏が次期党総書記に選ばれるということだ。

残り1063文字(全文1439文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月14日・21日合併号

ストップ!人口半減16 「自立持続可能」は全国65自治体 個性伸ばす「開成町」「忍野村」■荒木涼子/村田晋一郎19 地方の活路 カギは「多極集住」と高品質観光業 「よそ者・若者・ばか者」を生かせ■冨山和彦20 「人口減」のウソを斬る 地方消失の真因は若年女性の流出■天野馨南子25 労働力不足 203 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事