国際・政治 ワシントンDC

民主支持層は着用率高く マスクが帯びる政治色=井上祐介

ペロシ議長(後列中央)は服と同色のマスクを日替わりで着用 (Bloomberg)
ペロシ議長(後列中央)は服と同色のマスクを日替わりで着用 (Bloomberg)

 経済活動に対する各種制限の段階的解除が始まり、ワシントンDCでも街に人出が戻ってきた。他者との接触機会の増加が感染の再拡大につながらないかが懸念される中、重要な役割を果たすのがマスクである。

 新型コロナウイルス感染拡大を経て米国でもようやくマスクが市民権を得てきた。米疾病対策センター(CDC)は当初、自衛手段として主に手洗いを強調していたが、4月に入り、公共交通機関やソーシャルディスタンスが保ちにくい屋内施設などでマスク使用を推奨するようになった。その後、自治体レベルでもマスクの義務化を導入する地域が次第に増え、公共交通機関や商業施設での着用が広がった。数カ月前はマスクを着けているだけで奇異な目で見られることも多かったが、世の中の見方は短期間で大きく変わった。

 それでも、マスクを着けない人もまだ多く見かける。息苦しさなど身体的な不快感も理由の一つだが、心理的な抵抗を持つ人も依然として多い。例えば、顔を覆うことは正々堂々としておらず、後ろめたいイメージがあるのに加え、周りに恐怖感を与えるかもしれない。また、マスクの着用はウイルスにおびえているからであり、臆病者と見られる可能性がある。

残り816文字(全文1315文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月28日号

バイオ製薬最前線 肥満 がん 認知症第1部 創薬テーマ編肥満14 画期的な減量効果の治療 ノボ、リリー2強が世界席巻■中桐成美/中西拓司17 内臓脂肪減少薬 大正製薬が「アライ」発売 吸収抑えて25%を排せつ■中西拓司19 米国の現実 成人の「4割超」の深刻 国防にも影響するレベル■岩田太郎20 体 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事