テクノロジー

メタバース&Web3.0の注目銘柄 和島英樹

 株式市場でもメタバースやWeb3.0関連が話題になっている。将来的に大きなビジネスになるとの見方が背景にある。>>特集「メタバース&Web3.0のすごい世界」はこちら

メタバースはゲーム応用で先行

 メタバースはゲーム業界が先行している。プレーヤーがさまざまな課題を克服しながら物語が進むロールプレーイングゲームが昔からあり、その応用がしやすいためだ。例えば任天堂の「ニンテンドー・スイッチ」用の大ヒットゲームソフト「あつまれ どうぶつの森」。ゲーム内の仮想空間で、無人移住パッケージで新生活をスタートし、村の動物たちと交流したり、季節行事に参加したりと、ゲーム内で気ままでゆったりとした生活を楽しむことができる。専用通貨を使った買い物、マイル交換などもできる。(表の拡大はこちら)

 ソニーグループは2020年7月に米エピック・ゲームスに対して戦略的な出資を行うと発表。代表的なゲーム「フォートナイト」には戦闘に一切関係ない「パーティーロイヤル」という機能を追加。このモードは純粋にくつろぐための空間で、アーティストのライブやパフォーマンスなどが行われる仕組み。ソニーが強みを持つ映像などのエンタメ事業との融合・相乗効果にも期待が大きい。

 バンダイナムコホールディングスは中期経営計画でメタバースを重要視。第1弾として人気コンテンツの「機動戦士ガンダム」のメタバースを開発することを明らかにしている。ガンダムの世界観を生かすために舞台は宇宙コロニーで、ここに行けばゲームやアニメ、ガンプラ、eスポーツ、イベントなどのさまざまな情報を得られるようにする。

鍵を握るNFT

 Web3.0で先行しているのはShinwa Wise Holdings(シンワワイズホールディングス)。同社は美術品の公開オークションの企画・運営の最大手企業。美術品には贋作(がんさく)がつきものだが、同社はNFT(非代替性トークン)…

残り1236文字(全文2036文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月14日・21日合併号

ストップ!人口半減16 「自立持続可能」は全国65自治体 個性伸ばす「開成町」「忍野村」■荒木涼子/村田晋一郎19 地方の活路 カギは「多極集住」と高品質観光業 「よそ者・若者・ばか者」を生かせ■冨山和彦20 「人口減」のウソを斬る 地方消失の真因は若年女性の流出■天野馨南子25 労働力不足 203 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事