国際・政治 ワールドウオッチ

中国各社が24年にタイでBEVを一斉に作り始める理由 北見創

BYDのBEV「ATTO 3」 筆者撮影
BYDのBEV「ATTO 3」 筆者撮影

 タイでは、2024年から中国企業のバッテリー駆動電気自動車(BEV)の生産が一斉に開始される。BYDは約179億バーツ(約716億円)を投じ、年間生産能力15万台の工場をタイ東部に構える。長安汽車も98億バーツ(約392億円)で年産10万台の工場を建設中だ。上海汽車、長城汽車なども現地生産を準備している。

 なぜ24年かといえば、タイ政府の振興策が関係している。政府は30年までに自動車生産台数の30%をゼロエミッション車とする「30@30」政策を打ち出し、昨年から奨励措置を本格化した。BEV利用を促進すべく、各種の税を引き下げた上、1台当たり7万~15万バーツ(約28万~60万円)の補助金支給を始めた。支給には条件があり、輸入販売した台数分、24年からタイ国内でBEVを生産しなければならない。25年…

残り241文字(全文595文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月28日号

バイオ製薬最前線 肥満 がん 認知症第1部 創薬テーマ編肥満14 画期的な減量効果の治療 ノボ、リリー2強が世界席巻■中桐成美/中西拓司17 内臓脂肪減少薬 大正製薬が「アライ」発売 吸収抑えて25%を排せつ■中西拓司19 米国の現実 成人の「4割超」の深刻 国防にも影響するレベル■岩田太郎20 体 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事