国際・政治 ワールドウオッチ

ロンドンのパブ文化も変える夏の猛暑 酒井元実

温暖化はビールの嗜好も変えた(ロンドン南部のパブ) Bloomberg
温暖化はビールの嗜好も変えた(ロンドン南部のパブ) Bloomberg

 欧州各国政府はかねて温室効果ガス、二酸化炭素(CO₂)の排出量をいかに削減するか頭を悩ませている。実際に英国では昨年7月19日に史上最高気温40.3度を記録。ロンドン市内でも40度に達するなど厳しい猛暑にさいなまれた。

 そんな中、人々の飲料の嗜好(しこう)が明らかに変化している。英国ではもともと、常温でつがれるビール「エール」が盛んに作られ、大衆酒場であるパブで飲む人々も多かった。

 ところが昨今の気温上昇を受け、日本で親しまれている「よく冷えたラガー」が飲まれるようになった。もともとエールを基幹商品として売っていた老舗醸造所でもラガーの生産に着手。日本を含む海外からの輸入ラガーと激しいシェア争いを行っている。カフェでも変化が起きている。一般家庭にクーラーの備え付けがない英国では、人々にとってカフェやパブは涼を取るのに重要なスポットだ。

残り187文字(全文560文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月28日号

バイオ製薬最前線 肥満 がん 認知症第1部 創薬テーマ編肥満14 画期的な減量効果の治療 ノボ、リリー2強が世界席巻■中桐成美/中西拓司17 内臓脂肪減少薬 大正製薬が「アライ」発売 吸収抑えて25%を排せつ■中西拓司19 米国の現実 成人の「4割超」の深刻 国防にも影響するレベル■岩田太郎20 体 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事