経済・企業 マーケット総予想2019

ドル・円 円高 米中摩擦のリスク再燃 年末に1ドル=90円台も=嶌峰義清

 2019年前半のドル・円相場は、主に海外の政治イベントに振り回されるだろう。2月末には米中貿易交渉、3月下旬には英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)が、それぞれ期限を迎える。最悪の事態を回避するために歩み寄りの可能性はある。

 米中交渉なら一部合意で関税引き上げまでの期限の再延長、ブレグジットならEU加盟国の合意により最終離脱までの期限延長が考えられる。市場のリスク許容度を低下させている二つの問題が先送りされれば、1ドル=110円台前半までドル高・円安が進む余地がある。

 一方、年後半には世界景気への不安感から、ドル安・円高へ転じるだろう。世界経済は減速傾向を強めており、1強とうたわれた米国でも金利の上昇を受けて住宅需要などがピークアウト。秋には減税効果が切れ、好調な個人消費も息切れするだろう。景気循環の視点でも、年後半には日本を含め、景気は在庫調整圧力が高まりやすい時期に入ってくる。

残り270文字(全文670文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月14日・21日合併号

ストップ!人口半減16 「自立持続可能」は全国65自治体 個性伸ばす「開成町」「忍野村」■荒木涼子/村田晋一郎19 地方の活路 カギは「多極集住」と高品質観光業 「よそ者・若者・ばか者」を生かせ■冨山和彦20 「人口減」のウソを斬る 地方消失の真因は若年女性の流出■天野馨南子25 労働力不足 203 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事