テクノロジー 治る バイオ薬&遺伝子・再生医療

血管新生の遺伝子薬承認へ 白血病治療のCAR-Tも=下桐実雅子/村田晋一郎

日本の主な次世代バイオ医薬品
日本の主な次世代バイオ医薬品

詳しくはこちら

 これまでにない新しいタイプの薬や治療が、国内で次々登場しそうだ。

 2月20日、厚生労働省の専門部会で了承されたのは、体内に遺伝子を入れる遺伝子治療で、創薬ベンチャー「アンジェス」の注射剤「コラテジェン」だ。3月中にも正式承認される見通しだ。遺伝子治療用製品では国内初となる。

 対象は、動脈硬化で足の血管が詰まる「閉塞性動脈硬化症」などで、患者数は増えている。この治療を受けられるのは、薬が効かず手術もできない重症患者。血流が滞れば、足が壊死(えし)する恐れもある。患部に血管を作り出す働きのあるHGF遺伝子を注入することによって、細胞に取り込まれて血管を新生する。田辺三菱製薬が販売を担当する。

 ただし、承認は5年の期限付き。販売後も使用した全患者について有効性や安全性を評価し、十分な症例数が集まり次第、本申請する必要がある。

残り1531文字(全文1903文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月14日・21日合併号

ストップ!人口半減16 「自立持続可能」は全国65自治体 個性伸ばす「開成町」「忍野村」■荒木涼子/村田晋一郎19 地方の活路 カギは「多極集住」と高品質観光業 「よそ者・若者・ばか者」を生かせ■冨山和彦20 「人口減」のウソを斬る 地方消失の真因は若年女性の流出■天野馨南子25 労働力不足 203 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事