週刊エコノミスト Online 始まる!働き方改革法

素朴なギモン 残業が上限を超えたら?=棗一郎

 実際に残業時間の上限を超えたとき、労働者はどうすればいいのか。最も効果的な方法は、労働基準監督署に相談し、使用者に是正を求めることだろう。相談する際のポイントは、「労基法違反の申告」と伝えることだ。単なる相談ではなく、違反事実の申告であることを明確にすれば、是正指導につながる可能性は高くなる。 使用者に是正の意思が見られない場合は、告発による刑事処罰を求めることも検討すべきだろう。なお、申告や告発をしても匿名性は守られるので心配する必要はない。

 労働組合がある企業は、労基法36条に規定する労使協定、「36(サブロク)協定」の違反として、是正の交渉をしてもらうのも一つの手段だ。ここで使用者に是正の意思がなければ違反による協定破棄が可能になり、残業命令を拒否できる。

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