週刊エコノミスト Online 書評

等身大の女性僧侶と空海と日々の仏教との関わりを考える=高部知子

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 スタジオジブリの「かぐや姫の物語」。昨年亡くなった高畑勲監督の最後の作品だが、私の周りにも「あんなに号泣した映画はない」と感想をもらす人が多い、実に深い映画だったと記憶している。その中で静かに流れてくる主題歌「いのちの記憶」を歌っている二階堂和美さんが書いた本『負うて抱えて』(晶文社、1500円)を読んでみた。

 彼女はお寺の生まれで、跡取りが自分たち姉妹しかいない都合上、得度する必要があった。今は歌手であり、僧侶であり、母親であり、という毎日を過ごしているらしい。そんな彼女の言葉を読んでいると、なるほど仏教って「人間学」「生活学」なんだな~と思う。

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