経済・企業 俺の転職 わたしの副業

会社を買う選択肢 後継者難企業のオーナーに 個人M&Aが変える後半人生=嶺竜一

(出所)帝国データバンク
(出所)帝国データバンク

 サラリーマンが中小企業を購入し、オーナー社長に転身する。転職でもない、起業でもない、会社を買って事業を継ぐ選択肢が注目されている。

 現在、日本には中小企業がおよそ410万社存在するが、そのうち127万社が10年以内に廃業し、650万人の雇用が失われるといわれている。大廃業時代の到来である。その理由は世界の産業構造の変化と、深刻な後継者不足だ。

 中小企業の社長の6割が後継者不足に悩んでいる。中小企業の9割が家族経営だが、経営者の子どもがあとを継ぎたがらない。東京の大企業に勤めている、または、外国に留学に行ったきり海外に住んでいる子どもが、その生活を捨ててまで親の会社を継ごうとはしないのだ。

残り2113文字(全文2411文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月14日・21日合併号

ストップ!人口半減16 「自立持続可能」は全国65自治体 個性伸ばす「開成町」「忍野村」■荒木涼子/村田晋一郎19 地方の活路 カギは「多極集住」と高品質観光業 「よそ者・若者・ばか者」を生かせ■冨山和彦20 「人口減」のウソを斬る 地方消失の真因は若年女性の流出■天野馨南子25 労働力不足 203 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事